
外国人がいう「これぞ、日本」という光景と聞くと、私達は、
「蛇の目の傘をさした芸者が足取りも軽く茶屋の間を行き来する」
「禅寺で静かに瞑想にふけるお坊さん」
などかなと一瞬考えがちです。ところが、そうではありません。
「そんな光景を目にすることなど、日常ほぼあり得ない」
というイギリス人記者のコリン・ジョイス氏が見た日本ならではの光景とは、それとは全く違うものなのです。
果たして、どんな光景なのでしょうか。
ジョイス氏が、日本以外では「決して」(「決して」が言い過ぎなら「ほぼ決して」との注釈付き)目にすることがない光景とは以下のようなものでした。
「山手線の車内。ぼくの向かいの席で、サラリーマンが眠っている。ある駅で彼はハッと目を覚まし、ただちに自分がどこにいるのか悟る。その数秒後、彼はもうホームを横切って、逆回りの電車に乗ろうとしている」
「混雑した通勤電車。ある男性が朝日新聞を読んでいる。その男性の新聞のたたみ方ときたら、実に器用で手が込んでいて、彼は周囲の人たちの邪魔をすることなく記事を読んでいるのである。『日本人は手先が器用だ』という例の決まり文句が頭に浮かび、ぼくは折り紙を発明したのはこの国だったということに思いいたる」
(もし、イギリス人が日本人から新聞の折り方のコツを教わっていれば、大判からタブロイド判に判型を変えた『タイムズ』は莫大な経費を節約できただろう、とジョイス氏)
「近所の公園。そう広くはないが、ちょっとした木陰がある。その木陰の横にタクシーの列ができていて、運転手はエンジンをアイドリングしたまま眠っている。エンジンの音と排気ガスのせいで、せっかくの木陰なのに座っていられない」
「テレビをつける。若い女性が何か食べ物を口に入れるところが映っている。そして彼女のひと言。『おいしい』。ぼくはチャンネルを変える。若い女性がタオル一枚で温泉に浸かっている。そしてひと言。『気持ちいい』。またチャンネルを変える。SMAPのメンバーのひとりが馬鹿なことをやっている。ぼくはあきらめてテレビを消し、読書に戻る」
「プールで必ず守らねばならない休憩時間。ぼくの前にいる男性は、片足で立ち、反対の足を膝のところで曲げて、その足首をつかんでいる。そして頭を横に傾け、ピョンピョンと何度も飛び跳ねるのだ。この不思議な日本舞踊は、耳の中に入った水を出すものらしい」

「ハチ公前の人込み。携帯電話を耳に押し当てた女の子が『どこ、どこ?』と電話に向かって言っている。彼女は顔を上げて、周囲を見渡す。同じようなことをしている、もうひとりの女の子が目に入る。おたがいを見つけた彼女たちは、キャーッと声を上げて小走りに駆け寄る」
「自転車に乗ったおばさんがふらふらとぼくの方に近づいてくる。歩道は狭い。ブレーキをかける代わりに、おばさんは自転車から飛び降りる」
「見上げてしまうほど長いエスカレーター。ある人がエスカレーターの右側に立っている。おそらく都心にあまり来たことがない人なのだろう。その人の後ろに長い列ができる。礼儀正しい人たちばかりだから、誰もその人に左側に立ってくださいと言えないのだ」
「よく公衆便所で目にする、ちょっとした儀式。手洗い場で、スーツを着た男性がハンカチを口にくわえて手を洗っている。ハンカチで手を拭く前に、男は必ず2回手を振って水を切る」
「駅のホームに男がひとり立っている。彼はおもむろに傘をつかんで、ゴルフのスウィングの練習を始める」
中にはちょっと?なものもありますが、辛口でウィットに富んだイギリス人の目にあぶり出された日本の光景です。けっこう、私達でもクスクス笑ってしまいますね。
(エスカレーターの立ち方って、関東と関西で違うんでしたっけ? 基本左側に立つのは関東で、大阪は右ですか?)
ちょっと揶揄する面があるのかなとも思うのですが、日本滞在14年というジョイス氏、他にこんな例も挙げています。
「近所のスーパー。ぼくは陳列棚から1、2歩離れたところに立って、品物を探している。ぼくの視野の片隅で、誰かがためらうような素振りをしているのに気づく。すると、その人はすまなそうに片手を上げ、ぼくの視線を遮らないよう頭を低くして、ぼくの前を急いで通ってゆく。こうした過剰なまでの礼儀正しさは、たまらなく魅力的だ」
「電車の中でふたり連れが立っている。座席がひとつ空く。おたがい譲り合った後に、ようやくひとりが席につくと、必ずその人は立っている人の荷物を持ってやろうと手を差し出す。こんな心温まる小さな親切は、ぼくは日本以外のどの国でも見たことがない」
「ああ、これこそ日本」――なのだそうです。
(参考:「『ニッポン社会』入門」)
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ラベル:コリン・ジョイス
東京と大阪で違ってるのかとおもってた
耳に入った水を取る方法が他にあるなら教えて欲しいんだが
でも基本的には「エスカレーターでは歩かない」これ基本。
エスカレーターは本来歩くようには設計されてないから、
急ぐ人は階段で駆け上がりましょう。
a.水が入った耳をやや下に傾けながら、素早く何度か頭を振る
この時、水が入った耳がより大きく振られるようにする
b.水が入った耳を手のひらでふさぎ、ギュッと押しつける
→素早く離す → これを何度か繰り返す
c.水が入った耳を上にし、水を入れる
→その後何らかの方法で水を抜く
以上、競泳者の方法の一部でした。
駅でホームに急ぎたい時は階段なのがルールなのは知ってるけど、わが町の駅の改札から3階位の位置にあるホームまで、エスカレーターとエレベーターのみで、階段が無い。エレベーター新設のため潰しちゃったのだ。
・・・なので駅員もエレベーター歩きを黙認。故障したらどうするんだろう?
>東京と大阪で違ってるのかとおもってた
都市単位という視点はあってるかも。
近畿でも滋賀方面へ行くと何故か左立ち(右空け)という光景が見られる。
俺的暫定結論:田舎者密度が高いところは右空けになるようだ。
人が並んでいる方を選んでいるだけだ。
どこの国でも同じようなのあるってことをしらないままなんだな・・・
大阪万博の影響だと言われてるな
一々説明するのも難だし。
健康な人ならいいんだけどね。
でも京都市じゃないからそっちはわかんねぇ。
杖持ってりゃ足不自由だってことくらいわかるだろ
と思うのは間違っていますか?
本当に急いでるならどうぞ全力で階段を駆け抜けてください。